斎藤 (Kaori Saito)

映画ライター

映画誌の編集者を経て、フリーのエディター&ライターに。好きな映画はシニカルなコメディとミステリー系。好きな監督はウディ・アレン。

「斎藤香」担当の記事 (39ページ目)

映画ファンが一億円とアイデアを提供!? 月からナチスがやって来る映画『アイアン・スカイ』【最新シネマ批評】

【映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します】

今回ご紹介するのは、映画マニアの間ではすでに話題の映画『アイアン・スカイ』。月からナチスが攻めてくるという奇想天外なSFアクションコメディです。これまで宇宙からいろいろな生物が地球にやって来る映画が作られてきましたが、たいていは宇宙人がアレコレとカタチを変えて攻めてくるというパターン。

しかし、本作は大ひねりを加えて、なんとナチスが月から地球にやってくるのです

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思わず夜空を見上げたくなってしまう知的ロマンチストな時代劇映画『天地明察』【最新シネマ批評】

【映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します】

今回ピックアップするのは、9月15日より公開する『天地明察』です。主演は岡田准一、宮崎あおいで、演出は『おくりびと』でアカデミー賞外国映画賞に輝いた滝田洋二郎監督。原作は本屋大賞第一位に輝いた冲方丁の同名小説です。

私たちが当たり前のように使っている暦。江戸時代に、この暦にズレが生じていると気づき、新たな暦づくりを任された安井算哲。800年前の唐の暦にズレがあるのはなぜだろう? それは経度差があったためだけれど、当時、それに気づく者はいなかったのです。暦の権利を握るという権力闘争もあり、朝廷は、算哲が人生をかけて何年も調査を繰り返して作り上げた暦を一蹴するのです。そして算哲は、これまでの暦の間違いを決定づけるため、日食に賭けるのですが……。

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映画『夢売るふたり』は、西川美和監督のドSっぷりが恐ろしい結婚詐欺映画!【最新シネマ批評】

映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、西川美和監督の最新作『夢売るふたり』。松たか子と阿部サダヲが夫婦で結婚詐欺を働くという人間ドラマでありラブストーリーでもあり、ゾっとするほど怖い、まさに衝撃作です。

飲み屋を営んでいた夫婦が、ちょっとした不注意と運の悪さで、店を全焼してしまいます。二人は人生やり直そうとしますが、けなげに頑張る妻に比べて、夫はやる気を見せません。そんなとき、夫はかつて自分の店の常連だった女性と浮気。別れ際に彼女は、不倫相手の家族からもらった手切れ金を彼に渡すのです。すぐに浮気と金に気付いた妻は、夫にはある才能があると考えて……。そして彼女は夫を結婚詐欺師にして、数々の寂しい女性からお金をまきあげていくのですが……。

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笑いのツボと涙腺を刺激されまくり!! 身体障害者と健常者の垣根を超えた映画『最強のふたり』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品を
ひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、フランスで2011年最大のヒット作となり、東京国際映画祭でもグランプリを受賞したヒューマンコメディ『最強のふたり』です。評判の良さは聞いていましたが、正直「これほどとは!」。記者は笑いのツボと涙腺を刺激されまくりでした。本作はユーモアが人の心を繋ぐことに加え、身体障害者と付き合うことの真実が描かれた映画でもあるのです。

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話題作『るろうに剣心』の原作漫画は10年以上前の作品なのに、いま実写化された理由【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは8月25日より公開、人気漫画の実写化『るろうに剣心』です。原作は10年以上も前のもので、原作漫画のファンでさえ「なぜいま実写化?」と思ったそうですが、スタッフの答えは明確でした。「今まで実写化されなかったのは剣心を演じられる役者がいなかったから。でもその人が見つかったから実写版がスタートしたのです」と。それが主演の佐藤健。でも漫画の剣心を見ると納得しますよ。「あ、ソックリ!」と。記者もスタッフが「やっと見つかった」と思う気持ちわかりましたよ。

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ドキュメンタリー映画『石巻市立湊小学校避難所』が語る「人間はひとりじゃ生きていけない」ということ【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、8月18日から月14日まで限定公開されるドキュメンタリー『石巻市立湊小学校避難所』。2011年3月11日の東日本大震災で地震と津波に打撃を受けた石巻市の人々の避難所生活を追いかけた作品です。藤川監督がこの地で寝泊まりして、避難所生活送る人の姿を映し出しました。

ありのままの姿を映し出しているだけなのに、彼らの言葉が胸に突き刺さったり、彼らの笑顔に生を感じたり、彼らの怒りにとまどったりと、見る方にもいろんな感情が自然と渦巻き、目が離せなくなるドキュメンタリーとなっています。

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映画『桐島、部活やめるってよ』誰もが「あるある!」と納得する理由【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは8月11日公開の『桐島、部活やめるってよ』。朝井リョウの同名小説の映画化です。この映画は試写が回り始めたときから、業界内がざわめきました。「どうやら抜群におもしろいらしい」そんな噂を記者も耳にし、これまで1本もハズレのない吉田大八監督作(『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』など)ですし、さっそく試写へ向かったのですが、人気は本物! 

30分前でも満席で入れず、2回目のチャレンジで見ることができました。そして、これが誰もが通り過ぎた十代のリアルを描いた青春映画の傑作だと確信したのです。

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児童虐待を告発した実話の映画化『トガニ 幼き瞳の告発』は、韓国の法律と裁判所を動かした衝撃作!

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは8月4日公開の韓国映画『トガニ 幼き瞳の告発』です。日本でもいじめ事件や、子供たちへの虐待のニュースが後を絶たないけれど、この映画が描く世界もそれらの事件と同じように、子供たちが逃げ場のない世界で傷つき苦しんだ実在の事件を描いた作品です。

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悲劇を乗り越えて日本公開『ダークナイト ライジング』の多大な影響力は傑作過ぎるから?

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回のピックアップは、7月27日先行公開、28日全国公開の超話題作『ダークナイト ライジング』です。全米公開は爆発的なヒット!レビューも軒並み高評価です。

しかし、作品の素晴らしさをよそに、本作の公開時から悲劇的なニュースが報道されているのはご存じの通りです。全米の人気映画批評サイト「Rotten Tomatoes」は、本作に対する否定的なレビューを書いた批評家に対する批判が集中して炎上! コメント欄を閉鎖する事態になりました。

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ビルマの指導者アウンサンスーチー自宅軟禁の裏側を描いた話題作『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのはミシェル・ヨー主演作『The Lady アウンサンスーチー ひき裂かれた愛』です。ミシェル・ヨーは『ポリス・ストーリー3』『007/トゥモロー・ネバー・ダイ』『グリーン・デスティニー』などアクション女優のイメージが強かった人ですが、『SAYURI』などドラマ性の高い映画にも出演。そして本作ではビルマ(現ミャンマー)の非暴力民主化運動の指導者アウンサンスーチーを演じています。

今回見て改めて「ミシェル芝居上手いわ~」と思いました。それくらい軍事政権に立ち向かう強い女性の姿と家族を思うひとりの女性としての姿を演じきり、スクリーンにオーラを放っていました。

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超話題作『ヘルタースケルター』主演の沢尻エリカ、スキャンダルを一蹴する壮絶演技!【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは7月14日公開の『ヘルタースケルター』。主演女優が何かとお騒がせな話題作です。では、こちらの映画のお騒がせ問題をまとめてみましょう。

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ハワイにこんな歴史が!? 映画『プリンセス・カイウラニ』で知る楽園に隠されたお姫様の涙【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのはハワイ王朝のカイウラニ王女を描いた『プリンセス・カイウラニ』です。この名前聞いたことありませんか? ワイキキに同名のホテルがあります。そこは元々王室の領地で、カイウラニが幼少時代を過ごした場所。ホテルに名前がつくほど、彼女はハワイの誇りでもあったのです。

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ジョニー・デップが主演作『ラム・ダイアリー』をどうしても映画化したかった理由【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは6月30日より公開されるジョニー・デップ主演作『ラム・ダイアリー』です。ティム・バートン監督とタッグを組んだ『ダーク・シャドウ』が大ヒット中のジョニー。『ラム・ダイアリー』の製作は2011年度ですから、『ダーク・シャドウ』の前の作品です。『ダーク・シャドウ』のヒットに便乗で公開? 映画のテイストも役柄も全く違う作品なので、ジョニー・ファンは飛びつきそうな予感もします。

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映画『それでも、愛してる』うつ病を救うのは家族愛!【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは6月23日公開のジョディ・フォスター監督&主演作『それでも、愛してる』です。本作は、うつ病を患った夫を支える妻と子供たちを描いた夫婦愛、親子愛を描いたホームドラマで、ジョディは監督&夫を支える妻を演じています。

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純愛ミュージカル!? 昭和歌謡曲の魅力にハマる映画『愛と誠』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、6月16日公開の三池崇史監督作『愛と誠』です。昭和の傑作漫画として伝説化されている原作は、すでに西城秀樹主演の同名映画が有名ですが、それを21世紀のいま、映画化したらどうなるか……。

試写のときから、その出来栄えに賛否両論分かれた本作。オリジナルを愛した人は「ギョ!」としたそうですが、記者などは「激しい恋」「空に太陽があるかぎり」「夢は夜ひらく」など、昭和歌謡の数々に懐かしさと可笑しさで胸イッパイに! 何しろ熱い青春ドラマをミュージカル仕立てにしたのですから、三池監督の大胆な演出に驚きのエンターテインメントです。

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干物女も絶対結婚したくなる!! 人気ドラマの映画化『映画 ホタルノヒカリ』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、6月9日公開の『映画 ホタルノヒカリ』です。干物女を全国区にした人気ドラマ「ホタルノヒカリ」の映画化で、ドラマでは縁側でゴロゴロしている蛍とぶちょおが、新婚旅行でイタリアへ行き、大騒動! というストーリー。

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見よ、主人公の非情っぷりを! 人気ドラマ映画化『外事警察 その男に騙されるな』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、6月2日に公開される『外事警察 その男に騙されるな』です。ドラマ「外事警察」の映画化で、メインキャストである渡部篤郎、尾野真千子など外事メンバーは引き続き出演しています。

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パリの魅力再発見! ウディ・アレン監督作『ミッドナイト・イン・パリ』【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは5月26日公開、ウディ・アレン監督の最新作『ミッドナイト・イン・パリ』、アカデミー賞で最優秀賞脚本賞を受賞した作品です。

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ジョニー・デップの新作映画『ダーク・シャドウ』ディズニーランド級の楽しさ!【最新シネマ批評】

[公開直前☆最新シネマ批評]
映画ライター斎藤香が皆さんよりもひと足先に拝見した最新映画の中からおススメ作品をひとつ厳選してご紹介します。

今回ピックアップするのは、明日19日公開のジョニー・デップとティム・バートン監督が8度目のタッグを組んだ話題作『ダーク・シャドウ』。先日二人揃って来日を果たし、話題を振りまきましたね。ファンへのサービスも手厚いジョニー、イケメンで優しくて……どこまで日本の女子を夢中にさせるつもりなのでしょう。

本作は、60年代に人気があったTVドラマの映画化で、ジョニーもバートン監督もこのドラマの大ファンだったそうです。ジョニーがヴァンパイアを演じるのは本作が初めて。ちょっと意外ですね。バートン作品ではいつも派手なコスプレなので、ヴァンパイアを演じたことがあるのかと思っていました。

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