ある日の午後、中国・杭州のとあるカフェで「西湖龍井茶(ロンジン茶)」を注文したときのこと。日本での知名度は低いかもしれないが、龍井茶は浙江省杭州の龍井村で生産されている緑茶で、鉄観音と並ぶ中国十大名茶のひとつである。
待つこと5分、サーブされたお茶には茶葉がものすごい勢いで表面に浮いているではないか! 茶柱であれば縁起がよいものの、これでは運気が逃げていきそうである。
正しい飲み方が分からず困り果てた記者は、店員を呼び止めて「茶漉しはありませんか?」と尋ねてみた。「茶漉しなんて必要ないわ。茶葉がゆっくり沈むまで待って」とのこと。「水色が薄い緑色になったら、飲み頃。黄色になってしまったら、抽出しすぎだから気をつけて」。茶葉がゆっくり下に落ちていく間に、茶葉が抽出されるということらしい。 → 続きを読む